アース通信 vol.22
2020年03月02日
寒い日や暖かい日が繰り返されている今日この頃ですが、、
飼い主様もワンちゃん、猫ちゃんも元気にお過ごしでしょうか?
もう少しすると雪も解け始め、お散歩が楽しみな時期になります。
コロナウイルスの流行もありますので、外出後は手洗い、うがい等
の予防にも気を付けていきましょう。
あたたかく楽しい春がやってきます。
ペットとお花見を予定している飼い主様もいるかと思いますが、
そこで注意が必要なのは、ノミ・ダニです。
まだ本格的に春じゃないし…と思っていても、地域によっては2月にダニに咬まれた
というケースもあります。
また、「室内飼いだから、うちは大丈夫」という油断も禁物です。
ノミやダニは、人の服などに付いて家の中に入ってしまうので、
室内飼いを理由に予防を怠るのは大変危険です。
そしてノミやダニの怖いところは、動物だけではなく
人にも致死的な害を及ぼすことがある点です。
今回はそんなノミ・ダニが原因となるこわい病気のうち、
いま日本で最も危険視されているSFTSという病気についてご紹介します。
夏場は日本でも殺人マダニに注意と話題になりましたが、
SFTSはマダニに吸血されることで感染する恐ろしい病気です。
もしくは、マダニに咬まれて感染した動物(野生、屋外で飼育されている動物)
の体液などにより感染します。
感染患者の血液、体液との接触感染も報告されています。
マダニは野外に生息する大型のダニで、屋内に生息するダニ
(コナダニ類・チリダニ類など)はこの疾患とは関係ありません。
2009年に初めて中国で報告され、日本では2013年に国内で
初めて人の死亡例が報告されました。
その後日本全国で、2020年1月までで498名の感染届出があり、
うち70名死亡と高確率で生命のリスクがあります。
(一般的に致死率は6~30%といわれています。)
潜伏期間は6日~2週間程度です。
主な症状は発熱と消化器症状(おう吐、下痢など)が中心で、
倦怠感、リンパ節のはれ、出血症状なども見られます。
野外でマダニ等に咬まれないようにすることが大切です。
草むらややぶなど、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボン、
足を完全に覆う靴を着用し、肌の露出を少なくすることが大切です。
またワンちゃん、猫ちゃんがSFTSウイルスを持ったマダニを
生活環境に持ち込み、人がマダニに咬まれてSFTSに感染する可能性があるため、
マダニ予防は必須なのです。