アース美幌通信 Vol.8

  • 2017年7月31日(月)
残暑に気をつけてください。

梅雨が徐々に明ける地域が増え、暑い日が続いております。
外に出られる際は、水分を摂る事も大事ですが、
日傘を使うなどして、熱中症にならないようお気を付けください。

皮膚病に注意!

実は、夏場の犬が痒がる原因として本当に多く見られるものが、細菌感染による皮膚炎だったりします。

夏になって気温がぐんぐん上がったり、湿度が高くなると細菌が繁殖しやすい環境になります。

そうした時に肌が荒れていたり傷があったりすると、そこから雑菌が入り込んで繁殖しますし、犬は普段からいろいろな菌を持っているため、細菌が増えやすい季節には特に注意が必要です。

代表的な皮膚病として、膿皮症というものがあります。

これは、ブドウ球菌が原因となり、症状としては脇やお腹、足の付け根などでよく見られ、赤いポツポツとしたニキビのようなものができたりフケができたりします。

初めてかかった子は、シャンプーを気にすることはないのですが、再発する子は、シャンプーなどスキンケアの仕方に気を付ける必要があります。

裏面のシャンプーの仕方をみて、犬の正しいスキンケアを行ってください。

犬の正しいスキンケアを行ってください。
正しいスキンケアの仕方

・ブラッシング

→ムダ毛を取り除き、もつれた毛をほどくことで体表の通気性が良くなり、皮膚蒸れを抑えます。被毛についた汚れもある程度落ちるので、シャンプーの回数を減らすことができます。

・シャンプー

→通常のペット用シャンプー剤は被毛の汚れを落として保護するヘアケアの成分が中心です。スキンケア用のシャンプーを使用することで、被毛と皮膚の両方を丈夫で健康に保ち、トラブルを抱えた皮膚も徐々に改善していくことができます。
特に、30℃くらいのぬるめのお湯で、5分間かけてじっくり地肌までしっかり濡らします。ゆっくりと肌を濡らすことで角質が柔らかくなり、シャンプー剤のスキンケア成分が浸透しやすくなります。

※猫ちゃんは自分で毛繕いを頻繁に行うため、皮膚は比較的清潔です。必ずしもシャンプーは必要ではありません。

犬の正しいスキンケアを行ってください。

膿皮症の犬の場合、刺激を与えると、かえって症状が悪化してしまうため、抗菌シャンプーを使用し、泡で洗うか、毛並みに沿った毛穴に負担をかけない洗い方を行いましょう。
この病気の痒みは、ほとんど起こらない場合もあれば、強い痒みが発生するなど犬の個体差があります。症状がない時でも、痒みがあるかどうかを観察しつつ、 改善されない場合は、病院に来院ください。 特に再発する場合は、アレルギーなどの原因を見つける必要がありますので、注意が必要です。

今月の予定

お盆を迎えて   ~動物医療とグリーフケア~

残暑お見舞い申し上げます。7月は真夏日が10日間も続き、体調を崩された方、ペットたちも多かったと思います。その後いかがお過ごしでしょうか?

8月はお盆を迎え、ご先祖の供養し、思い出話をする時期ですね。ペットを飼われている飼主さんの約8割はペットたちを家族と捉えています。そんな家族同然のペットもいつかは亡くなります。飼主さんのことが大好きで、信頼し切っている愛しいペットたちが亡くなることは飼主家族にとってはとても悲しく、辛いことです。

グリーフケアって聞いたことがありますか?グリーフとは悲嘆のことで、それを乗り越え、立ち直り、再び日常生活に適応していくことを見守っていくことをグリーフケアと言います。人の医療分野ではホスピス・緩和ケア病棟で行われているようです。

では動物医療分野ではいかがでしょう。徐々にではありますが、広がりつつあります。以前から「ペットロス」については研究され、それに対応する取り組みがなされて来ました。その進化形が「グリーフケア」になると思います。

私も勉強したてで、詳しくはお話できませんが、お盆の月でもありますので、動物医療におけるグリーフケアについて説明させていただきます。人の考えや感情の93%は、言葉ではないところで相手に伝わるとされています。一方、共通の言語を持たないペットと飼い主のコミュニケーションは100%非言語で行われています。表情やしぐさ、声の調子、言葉の響きなどで人はペットに自分の心情を伝え、ペットはそれを敏感に察知してくれ、表情に表し、心を通わせてくれます。つまりペットたちに穏やかに安心して暮らしてもらうためには、飼主さんの心のケアを行い、穏やかな声や表情、優しいしぐさでいられるようにしていくことが大切です。今までの動物病院の役割は、病気の治療や予防を行うことが中心でしたが、ペットにまつわる人の不安、自分にとって大切なものを失ったり、失うかもしれないという悲嘆(グリーフ)の発生原因を知り、いろいろなグリーフで現れる反応を理解し、傾聴、共感して、飼主さんの心もように対処すること(グリーフケア)も新たに求められるようになりました。ペットの幸せは、飼主さんの笑顔がないと成立しないのです。と簡単に書いているのですが、実践するには難しいことがあります。さらに勉強していきたいと考えています。

内閣府の調査によりますとペットを飼っていない方は約6割です。飼っていない方は動物医療のグリーフケアの必要性はなかなか理解できないかもしれません。グリーフとは「ごく自然に現れる心と身体の反応」であります。少なくとも奇異なことだとは思わないでほしいものです。もし悲しいことに直面した時、話を聞いていただけるだけでも、その方は、辛く苦しい時期を早く乗り越えられることでしょう。どうかよろしくお願いします。

アース動物病院 院長 高良広之


 
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