アース通信 Vol.7

  • 2018年12月 6日(木)
アース通信
今年も残すところあと1か月!風が冷たく感じる日が多くなりました。今年も残すところあと1か月。お家の大掃除の計画を立てている人も多いかと思います。慌ただしい時期ではありますが、ワンちゃん猫ちゃんたちと素敵な年末をお過ごしください。
乾燥する季節は耳のケアをお忘れなく!
	があったワンちゃんやネコちゃんはこんな病気が考えられます。年齢に関係なく気を付けないといけない病気として、外耳炎などがあります。この機会に、代表的な耳の病気の症状を含め紹介したいと思います。
1.外耳炎
外耳炎とは、耳の穴の入口から内側にある鼓膜のところまでの外耳道の炎症です。原因は細菌やかび類の感染、ダニ、耳垢(みみあか)の蓄積、耳の穴の中の絡み合った毛、耳に入った水、身体のどこかからの感染などが挙げられます。
ワンちゃん(特に垂れ下がっている耳)の耳は湿っぽくて温かく、脂や耳垢を含んでいるので細菌やかびの発育に理想的な所となります。
そして、耳の穴はじょうごの様な形をしているので耳垢がたまり易く、感染したときに治療が難しくなります。
2.皮膚炎
耳は皮膚に寄生する蚊やハエなどの寄生虫が咬むことで刺激されます。
寄生虫が咬んで起こす皮膚炎は、まず耳たぶを侵し、鼻や眼へ拡がります。多数の寄生虫が咬むと、皮膚が赤くなったり、血液や血清が皮膚から滲み出します。液が乾き集まって皮膚の上で、汚いかさぶたを作ります。
ついにはそのかさぶたは痒くなり、犬が掻くことで皮膚のダメージはよりひどくなり、細菌の感染を起こすこともあります。
3.耳血腫
耳血腫とは、耳たぶの軟骨部と皮膚の間に血液が溜まって腫れることです。
これは、元気よく繰り返し頭を振って軟骨部を傷つけることや、後ろ足で耳を掻くことなどから起こります。ときどき、頭を振っている時に鋭い物体で耳を突き刺すことからも起こります。
また、ペットが頭を振るようになる一番の原因は耳の感染や耳ダニや蚤の寄生している事が原因ですので、気を付ける必要があります。
4.内耳炎
中耳炎はふつう外耳道の感染が中耳までひろがることで起こります。異物や汚物が耳に入ったり、漬瘍ができたり、正しくない掃除で鼓膜を破ることなどで中耳に細菌を到達させてしまいます。中耳感染の特徴は臭い、膿が出てきた、耳を掻く、頭を振ったり傾けるなどです。ペットが不快そうにすることもあります。 悪化すると場合によっては長期(4~6週間)にわたる治療が必要になる場合があります。
日常的なケアでは処理しきれない場合もあります。定期的に病院で耳の掃除をしてもらうようにしましょう!
今月の予定

高齢ペットとは

師走に入り、今年を振り返ることが多い時期となりました。皆様の1年はいかがだったでしょうか。今年は「北海道」と命名されて150年の年でもあり、開拓時代からの先人の苦労を考えるきっかけにもなりました。また9月の胆振東部地震では震度7、全道ブラックアウトと初めての体験もしました。胆振地方では全壊・半壊の住宅も多く、ペットを飼えなくなったご家族もたくさんいらっしゃいます。北海道やNPO、北海道獣医師会では新しい飼い主さんへの譲渡会も行っています。長年一緒に生活したペットと離れるのは辛いだろうと思います。

11月に札幌で北海道小動物獣医師会の大会がありました。約200名の獣医師と約270名動物看護師が集いました。その中で「高齢犬・猫のより良い生活応援のために!」「動物の痛みをどう知る?どう取る?」というテーマのセミナーがありました。最新のデータによりますと犬の平均寿命は14.19歳、猫は15.33歳です。高齢動物の定義は明確な基準はありませんが、「その個体の寿命の75%を経過し、老齢動物として特別な管理が必要と考えられる年齢」と言われています。小型犬で9〜13歳、中型犬で9〜11歳、大型犬で7〜10歳、超大型犬で6〜9歳、猫は8〜10歳からと考えられます。人でいうと概ね53歳から60歳ぐらいからでしょうか。私はまさに高齢動物!体の機能が衰えてくる時期です。関節がすり減って痛みを感じたり、代謝が落ちて運動が億劫になったりします。その中でも痛みに対しては何とかしていきたいですね。動物は「痛い」と言ってくれません。動物の行動からヒトが察知してあげなければなりません。①表情をみる②姿勢をみる③活動性をみる④食欲をみる⑤ちょっと専門的ですが、心拍数、呼吸数、体温も評価の基準となります。

ペットの痛みの評価表というものがあります。犬では獣医麻酔外科学会の急性痛スケールやいたみ研究会の慢性痛チェックリスト、猫の痛みの評価は難しいとされていますがUNESP-Botucat多元的複合ペインスケールがわかりやすいかと思います。ご興味がある方はネットで調べてみてください。ペットたちが高齢と言われている年齢に達したら、一度チェックしてみるといいでしょう。それを事あるごとに記録しておき、変化があるのか、痛みを取る治療が必要なのか考えるきっかけになるかと思います。

慢性的な痛みに対して飼い主さんたちができる事があります。まずその子が肥満になっている場合、適正体重にする事が大切です。ヒトの話ですが減量によって9割の方が関節痛が緩和された報告があります。実際にペットでもダイエットで見違えるほど活発になった経験をしました。そして適度な運動です。関節が硬くなったり、筋肉が落ちていますので過度な運動は避けるべきでしょう。若いときから行っていた「おすわり」「伏せ」「待て」をもう一度見直し、連続的にやらせるだけでも全身運動になります。いろんな方向から声をかけることで振り向きますが、これだけでも首回りの筋肉を鍛えることとなります。もちろん散歩ができるようであれば時間を作って出かけてあげてください。心肺機能・代謝機能・免疫力をあげる効果もあります。そして一通りの運動ができたら、体をさすりながら褒めたり、おやつをあげることでペットのモチベーションアップにもつながることでしょう。

新しい年もペットたちの健康と皆様のご健勝をお祈りいたします。今年もありがとうございました。

アース動物病院 院長 高良 広之

 
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